田村です。
昨今は、女性の独立意識の高まりや、男性の所得減少などもあって、「ママ起業」や「プチ起業」がはやっています。
そんな主婦起業をする人たちのモチベーションは、
- やりたいことを仕事にできる
- ○○君のお母さん、などではなく自分の名前で認識されたい
- 会社に雇われないライフスタイルに憧れる
など様々でしょう。
しかし、残念なことに、主婦起業で成功できる人はほんの一握りなんです。
それでは、なぜほとんどの主婦起業は失敗するのでしょうか。
失敗する人のパターンは大体決まっていますので、一緒に確認していきましょう。
主婦の起業で失敗するパターンとは?
パターン1、ママであることを言い訳にする
主婦であること、母であることを言い訳にし始めると危険信号です。
というのも、お客さんからしてみれば「子どもが熱を出したから」で営業停止するお店とは取引したくありません。
例えば、あなたがフラワーアレンジメントの商品を扱っていたとしましょう。
そういう業種なら、母の日や結婚式など、かなり重要なイベントのために注文するお客さんも多くなるはずです。
そんな時に、「子どもが熱を出したから納品できません」で許してくれるお客さんが果たして何%いるかは疑問です。
もちろん、こういう事情に配慮してもらえるかは業種やお客さんによります。
なので、仕事しながらでも子どもの面倒を見やすい仕事を選んだ方がいいでしょう。
ちなみに私はインターネットを使ったネットビジネスという業態で個人事業主をしています。
そして、私が教えているコンサル生にはシングルマザーで中学生の男の子を女手ひとつで育てながら頑張っている人もいます。
そのコンサル生は、時間の融通が利き、自宅でできるネットビジネスは子どものことを考えると有り難いと言っていました。
このように、子どもが大変な時でも融通を利かせやすい業種を選ぶのも、選択肢の1つと言えるでしょう。
パターン2、身銭を切らない(気持ちが軽い)
起業セミナーや開業資金を自分で出さない人が時々います。
もちろん、主婦で収入がないのは分かります。
しかし、旦那さんにお金を出してもらってるのに売り上げから返す気すらない人も中にはいるようです。
このような、身銭を切る覚悟が全くない人がビジネスを軌道に乗せるのは難しいでしょう。
例えば、以下の2人を見比べたら、どちらが成功しそうに見えますか?
Aさん(専業主婦、自分の収入なし)
- ヘソクリからセミナー代20万円を捻出したわ!
- これでノウハウと人脈をゲットするわよ!
- あら、資金が尽きてきたわ・・・
- また旦那の給料からやりくりしてヘソクリ貯めなきゃ!
Bさん(普段は専業主婦)
- 開業資金として50万円ほどを見込んでいる
- 普段は専業主婦だが、短期パートで何とか20万円貯めた
- (旦那に向かって)あと30万円を貸してくれないだろうか?
- 売り上げからお金は返すから!事業に失敗したら、またパートしてでも返すから!
私の考えでは、Aさんは考え方を改めない限り成功することはまずないでしょう。
というのも、何も痛みを伴わずに成功を手にすることは出来ないからです。
先ほど言及した私のコンサル生は、厳しい経済事情のなか身銭を切って私の指導を受けに来てくれました。
彼女はシングルマザーなので作業時間が中々取れていませんが、それでも粘り強くビジネスを継続しています。
やっぱり厳しい状況の中、覚悟を決めた人は強いんだなと私が学ばされる思いですね。
パターン3、人に頭を下げたくない
「人に頭を下げたくないから」という理由で起業するのも失敗する危険性が高いです。
というのも、商売をやっていたら人に頭を下げなきゃいけない機会くらいいくらでもあります。
特にお客さんのクレームが激しいケースなどは十分に考えられるでしょう。
また、自分の商品を取り扱ってもらうために、お店などに頭を下げて泥臭い営業をすることもあるでしょう。
経営者だから頭を下げなくていいなんてことはないんです。
商売をする以上は、人に頭を下げる覚悟も必要だと覚悟しておきましょう。
パターン4、家族の理解を得ていない
家庭を持っている人が起業するには、家族の理解が不可欠です。
特に子どもが小さいうちは、幼稚園や塾などの送り迎えなど、主婦起業には様々な問題が立ちはだかります。
また、先ほど説明したように、業種によっては「子どもが熱を出したから」で許してもらえないケースもあります。
なので、どのようにワークライフバランスを取るのか、旦那さんやご両親ときちんと話し合いをしておく必要があるでしょう。
話し合いが不十分で家族ともめると、集中力がかなり削がれます。
事業を成功させるためにも、まずは安心して事業に集中できる環境を作りましょう。
パターン5、意味のない付き合いを増やしている
起業したてでまだノウハウも人脈もない頃って、何かと不安になりますよね。
だから起業セミナーなどに人脈を作りに行く人がいます。
もちろん、そこでよきライバルに出会える可能性を否定はしません。
しかし、「寂しさや不安を埋めたい」という気持ちでそういうところに行くと、愚痴を言い合う不毛な人間関係が増えるだけです。
というのも、伸びていく起業家は寂しさや不安を埋めるための人間関係なんて求めてないからです。
起業仲間と愚痴を言い合ってそれを「情報交換」と錯覚していると、時間の浪費につながるので注意しましょう。
パターン6、準備不足
起業してから「もっと準備しておけばよかった」と嘆く人って割といるんです。
具体的には、以下のような感じです。
- ランニングコストの見積もりが甘かった
- テストマーケティングすら行っていなかったので、自分の商品に需要がないことに気づけなかった
- 市場調査が甘く、自分が思っていたほどの見込み客がいなかった(地元密着型ビジネスの場合)
最低限の見積もりやテストマーケティングは終わらせてから起業するべきでしょう。
パターン7、戦略が定まってない
マーケティング戦略をきちんと練らずに起業する人が時々います。
酷い場合は、マーケティングという言葉を知らないこともあります。
ご存知でしょうが、マーケティングとは「集客」のことで、ビジネスの根本をなす重要な概念です。
医者でも弁護士でも屋台のラーメン屋でも、まずは人を集めてこないと何も始まりません。
また、継続的な新規顧客の獲得が出来なければ、どんな事業でも潰れます。
というのも、「永遠のリピーター」なんて存在しません。
どんなに熱心な信者客だって、交通事故で死ぬこともあります。
なので、新規顧客を獲得しなければ、収益が時間とともに細っていくのは当たり前のことです。
で、戦略が甘い人というのは初動の集客戦略をきちんと詰めていません。
また、事業を継続しながらどういうターゲットをどうやって集めてくるのか、長期的な集客戦略も詰めていない場合が多いです。
なので、中々お客さんが集まらず、売り上げの見通しが立ちません。
こうなると、コストの見積もりなどをどれだけ完璧にやっても意味がないのです。
というわけで、ターゲット層の絞り込みや、どんな媒体でアプローチするかなど、集客戦略はきちんと立てておきましょう。
パターン8、失敗を認めたくなくて軌道修正できない
人間というのは、自分がやってきたことが間違いだったと認めることを苦痛に思う生き物です。
なので今の事業がうまくいかなくなった時、思い切って新しい事業を立ち上げてそっちにシフトしようなどと大胆な路線変更を出来る人はあまりいません。
- 私が開発したこの商品は、モノ自体はいいはずなんだ!
- 今ここでこの事業をたたんだら、今まで頑張ってきたのは何だったんだ!
こういう心理が働くのが人間というものです。
そもそも事業というのは一発で大当たりを引けるものではないので、壁にぶつかる度に軌道修正する柔軟性が必要でしょう。
また、軌道修正することは今までの自分を否定することだと勘違いしている人も時々います。
本当は、軌道修正はステップアップなんです。
そして、軌道修正の前にやっていたことは「失敗」「間違い」ではなく、次の成功を掴むために必要な「学び」「経験」なんです。
このちょっとした考え方の違いでいざという時の決断力が違ってきます。
事業には軌道修正がつきものなので、「失敗」をネガティブに考えるのはやめましょう。
ちなみに、自分は間違ってないと思いたがる心理に打ち勝ち、自分のやり方を改善するための心得を記事にしてあります。
【参考記事】
自分の間違いを認めない人の心理とは?相手を傷つけないメッセージの伝え方!
上記の記事の内容は、相手に改善を求める時にも、自分自身を改善する理由づけにも使える便利なものです。
なので、きっとあなたの参考になるでしょう。
パターン9、精神的に自立できてない
起業とは本来、会社の後ろ盾を持たずに自立してい生きていく道です。
にも関わらず、依存心が強い起業志望者や起業初心者がいます。
具体的には、以下のような感じの人ですね。
- 起業したいです。まず何から始めたらいいですか。
- 起業ってどのくらい儲かるんですか。
- あなたのアドバイス通りにやったら確実に成功できますか。
他人がこういう言動をしているのを客観的に見たら、「ああ、この人成功しなさそうだな」と誰もが直感的に思います。
というのも、上記のような言動は、ノウハウや情報、チャンスが向こうから転がり込んでくるのを待っている発言だからです。
当たり前ですが、ノウハウ、情報、チャンスは自分で掴みに行くものです。
例えば、カフェ開業志望者が近所の老舗カフェに行って
「弟子入りさせてください!会社が休みの日に手伝わせていただきます!もちろん給料はいりません!」
と言ったとしましょう。
このくらい言える人を見たら、「おお、この人は成功しそう!」と思うでしょう?
このように、ノウハウ、情報、チャンスが欲しければ自分から何かメリットを差し出してでも掴みにいきましょう。
パターン10、執着を捨てられない
起業に限らず、何か人生の転機が訪れた時に失敗する大きな原因が執着です。
なぜなら、執着というのは今の自分が変わることに対する拒否反応だからです。
それでは、執着とは具体的に何に対して発生するのでしょうか。
それは、あなたの交友関係、ライフスタイル、環境、セルフイメージなど全てです。
ドラマを見る時間、友達とランチに行く時間などお気に入りの過ごし方ももちろん執着の対象になります。
その他にも、以下のような執着の仕方をすると、軌道修正や変革の大きな妨げになるでしょう。
- 職人気質の人「品質さえよければ商品は売れる!私はいいものを作りたいんだ!マーケティングなんか邪道だ!」(職人的なセルフイメージを壊したくない)
- 今まで○○さんとやってきたのに、今更あの人を切れない!だから何とか今のビジネスモデルで売り上げを回復させないと!(人脈への執着)
- 数は少ないけど、何回も買ってくれるお得意様がいる!彼らを落胆させるような路線変更は出来ない!(熱心なお客さんへの執着)
こういうことに執着していると、今の自分から何も変われません。
今の自分が変わらなくても成功できるのなら、あなたは既に成功者じゃないとおかしいですよね。
なので、執着を感じたらそれは自分を変革するチャンスでもあります。
もちろん、何でもかんでも捨てればいいというものではありません。
しかし、ここぞという時は執着を手放す潔さが成功の鍵となるのです。
変化の激しいビジネスの世界に飛び込むのですから、変化を恐れないようにしましょう。
パターン11、起業する目的がしっかりしてない
最近は起業のハードルが下がり過ぎたせいか、軽い動機で起業を志す人がいます。
具体的にはこういう動機のことですね。
- 自立した生き方、会社に頼らない生き方に憧れる
- 「○○君のお母さん」ではなく、自分の名前で呼ばれたい
- 起業家というかっこいい肩書が欲しい
もちろん、こういう気持ちが多少は混ざってもいいんですが、これしかないと成功しにくいでしょう。
なぜなら、こういう動機は全て「自分のことしか考えてない」動機だからです。
もっと言うと、そういう動機は人からエネルギーを奪う思考とも言えます。
【参考記事】
上記の記事を読んでもらえば分かりますが、「自分を認めて!注目して!」という態度は基本的に人に好かれません。
だから、
- 業界をこうしたい
- 社会に○○な影響を与えたい
- ××な人たちをこんな風にしたい
こういう「他者のためを思う視点」を動機の中心に持ってくる必要があります。
そういう他者を思う視点があれば、何らかの形で人は寄ってきます。
なぜなら、自分勝手な動機で頑張る人よりも、誰かのために頑張る人を人は応援したくなるからです。
そうして寄ってきた人は、
- ビジネスパートナー
- 優秀なブレーン
- 情報やノウハウの提供者
- 未来のお得意様
などに化ける可能性があるわけです。
自分勝手なことを考えれば考えるほど、人脈の質は落ちていきます。
なので、もっと他者を思う視点を意識した起業目的を考えてみましょう。
パターン12、未来志向になってない
起業するにあたり、「今自分に何が出来るか」だけを基準に考えると、中々成功できません。
というのも、今あなたの中にある知識や能力だけで成功できるのなら、もうとっくに成功しているはずだからです。
だから、今の自分の能力よりも高いところに目標を置いて頑張る必要があります。
また、「今の自分に出来るかなあ」という思考は過去の延長からしか物事を考えていません。
そうではなく、「未来の自分ならきっと出来ているはず」という思考をすることで、過去の自分にはなかった知識や体験を引き寄せることが出来るのです。
なんだか「引き寄せの法則」みたいな話になりましたが、「願ったものは引き寄せられる」なんて甘い話はしてません。
というのも、未来の自分に確信を持って、今の自分の立ち位置より高い目標を目指すのは勇気がいることだからです。
というわけで、ここで説明した「本当の意味の未来志向」を意識して日々成長を目指しましょう。
主婦におすすめの低リスク起業ネタとは?
まず、起業というのは何も法人を設立して事業を起こすことだけではありません。
パソコン1台で個人事業主になることも立派な起業です。
なので、会社員の場合は副業レベルから起業して、軌道に乗ったら脱サラする人が多いわけですね。
さて、主婦のネット起業となるとネットショップがよくおすすめされますね。
ただ、私は主婦の起業にはブログビジネスをおすすめします。
というのも、ネットショップは限りなく転売に近いビジネスモデルだからです。
【参考記事】
ネットビジネスとは?初心者が取り組むべきおすすめのビジネスモデルも解説!
転売の性質については、上記の記事を参考にしてください。
で、ネットショップをやる場合、どんな売り方をするのかが問題です。
もし、商品を仕入れて自分で梱包して発送するなら、転売と何も変わりません。
- 受注する
- 梱包する
- 発送する
これを延々と繰り返すわけですが、この点においてネットショップは作業量と収入が比例する「労働ビジネス」です。
仮に事業が軌道に乗っても、忙しい主婦の時間の制限にすぐに引っかかります。
これがブログビジネスだと、ブログの広告がクリックされると勝手に収益が発生します。
つまり、ブログでは記事さえ仕掛けておけば、あとは何もすることはないのです。
ちなみに、先ほどブログでは広告から収益が上がると言いました。
これをもっと正確に言うと「アフィリエイト」と言います。
【参考記事】
上記の記事を見てくれれば分かりますが、アフィリエイトは以下のような強力なメリットがあるのです。
- 在庫を持たない
- 在庫管理がない
- 売れても特にすることはない
なので人が集まる媒体をコツコツ作り上げることで、勝手に収益が上がる仕組みを構築していけます。
また、アフィリエイトは経費も少ないので、主婦が低リスクで起業するには最適です。
まとめ
ここまで、自分でビジネスを起こすために必要な心構えを説明しました。
この記事が、あなたが起業家として一歩踏み出すきっかけになれば嬉しいです。
それでは今日はこの辺りで失礼します。
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。
私に何か相談したいことがあれば、遠慮なくメッセージをくださいね。
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